『難しい』を『楽しい』に変えた日。10日で540名が殺到した「清走中 葛飾編」とは?
- 清走中運営事務局

- 4 日前
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更新日:3 日前

「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、多くの企業や自治体が脱炭素・GX(Green Transformation:グリーントランスフォーメーション)への取り組みを求められています。
しかし、行動変容になかなか繋がらず、施策や啓発イベントを行っても「難しく身近に感じられない」「無関心層にアプローチできない」「一過性のイベントで終わってしまう」といった課題にお困りではないでしょうか?
2026年1月24日に東京都葛飾区で開催した「清走中 葛飾編」では、参加者の98%が「楽しかった」と回答し、98.1%が初参加。
さらに約7割が「今後もゴミ削減・分別をしたい」と行動変容を表明するなど、これまでゴミ拾いイベントに参加したことがない新規層を中心にリーチし、イベントを通した行動変容のきっかけづくりに成功しました。
この成功を支えたのが、清走中の本質でもある「楽しさ」で心が動く仕掛けづくりです。
本記事では、主催者の東京海上日動様・南葛SC様とともに19社の協賛企業が「遊んでいたらGXが進んでいた」という新しい公共価値の実現を目指した、「清走中 葛飾編」をご紹介します。
子どもたちの笑顔があふれたあの日の熱気を、ぜひ記事を通してご体験ください!
この思いを込めたイベント「清走中 葛飾編」は、募集開始からわずか10日間で540名の応募があり、当日は抽選で当選した71組223名に参加して頂きました。
90分間のイベントで、ペットボトル311本、タバコ769本、ビン・缶4.55kg、その他のゴミ40.15kg(軽トラ1台分のゴミ)を回収しました。
特筆すべきは参加者の属性で、アンケート結果によると98.1%が「清走中」への初参加、81.1%がゴミ拾いイベント自体が初体験ということです。
つまり、従来の環境イベントでは届かなかった「無関心層」を圧倒的に巻き込むことに成功しました。
参加理由も従来型とは異なり
「楽しそうだったから」
「南葛SCも参加するのと、なんとなく楽しそうだったから」
「街を綺麗にするゲームが楽しそうだったから」
といった声が多数を占め、「環境意識の高さ」ではなく「楽しさ」が参加の入り口となっていることが明確となりました。
清走中の最大の特徴は、「ゴミ拾い」という環境活動を徹底的に「遊び」に昇華させたミッション設計にあります。
ゲームで発信するミッションに共通するのは、以下の【3原則】です。
【ミッション設計の3原則】
「楽しい」が第一:環境学習よりも、まず純粋な「楽しさ」を追求し、参加ハードルを下げる。
体験を通じた気づき:説明ではなく、身体を動かす中での自然な理解を促す。
ストーリー性:難しい社会課題を「悪の組織との戦い」に翻訳し、子どもでも直感的に理解できる物語にする。かつ「教わる側」ではなく「戦う仲間」として参加者を物語の主役に据える。
【実際のミッション事例】
企業のソリューションを「押し付け」ではなく「楽しいゲーム要素」として伝えることで、参加者の理解度と共感を高められたと考えています。
「ムダムダガスを減らすために、車はゆっくり加速することが大切」という、エコドライブ(アクセルトレーニング)の重要性を学習
実際に小さな車を運転してボールを落とさずゴールを目指すことで、急加速がCO2排出(ムダムダガス排出)につながる感覚を体感

この「体感型の学び」が効果を発揮し、アクセルトレーニング関連の問題は正答率92.2%を記録。参加者は「教えられた」のではなく、「自分で気づいた」という感覚へ訴求しました。
参加者アンケートでは、98%が「楽しかった」「とても楽しかった」と回答。
なかでもアンケートで最も印象的だったのは、「ゴミ拾い自体が一番楽しかった」という声が多数寄せられたことです。
アンケート結果:一番楽しかったことは?
1.「ゴミを拾って街をキレイにしたこと」(75.9%)
2.「LINEミッションのクリア」(66.7%)
3.「ステールやPISTロイドの登場」(40.7%)
ミッションといった「遊び要素」で集客したはずなのに、参加者の多くが「草むらからゴミを見つけた瞬間の達成感」などといった、ゴミ拾いそのものの面白さを感じていました。
またアンケートではたくさんの参加者(清走者)の方からコメントを頂きました。
「ゴミを見つけるのが宝探しみたいで楽しかった」(小学生参加者)
「環境に関連した取り組みが工夫されており、大変楽しく参加できました」(大人参加者)
コメントからも分かるように「楽しかった」これこそが、清走中葛飾編が目指していた「遊んでいたらGXが進んでいた」の本質です。
ゲーム中にゴミを拾う参加者
また、「これからどんなことをやってみたいですか?」という行動変容を問う質問では、「普段の生活でゴミを減らす・分別する」との回答が多く、体験の”続き”として68.5%が「今後の取り組みとして清走中に参加したい」と回答しました。
アンケート結果:これからどんなことをやってみたいですか?
1.「普段の生活でゴミを減らす・分別する」(70.4%)
2.「街でゴミを見つけたら拾う」(35.2%)
3.「エネルギーや資源の使い方を見直す」(33.3%)
「楽しそう」というきっかけで集まった参加者が、最終的には「ゴミ拾い自体の楽しさ」に目覚め、自発的な行動変容につながる。
この一連の流れが、98%の満足度と日常の生活でも何かやってみたい!という行動変容のきっかけとなる声があがるという成果を生み出しました。
さらに、86.8%が「今日のような取り組みが続けば、葛飾はもっと良い街になると思う」と肯定的な回答をし、継続性への期待の声も多く聞かれました。
また別のコメントでは「これから日曜はママと私で一緒にごみ拾おうか♪」という子どもからの提案が生まれるなど、イベント体験が家庭内での自発的な行動にまで波及しており、この「日常への接続」こそが、一過性で終わらない真の行動変容を示しています。
「清走中 葛飾編」の成功の鍵は、企業を「協賛」や「スポンサー」ではなく、悪の組織PISTと戦う「ヒーロー」として位置づけた世界観設計にあります。

この構造により、参加者にとって企業は「堅苦しいスポンサー」ではなく、「一緒に悪と戦う仲間」として認識されます。それにより、子どもたちは「企業や選手ってヒーローなんだ!」と企業を身近な存在に感じることができます。
企業の難しい説明ではなく、「PISTと戦うヒーロー」というシンプルな図式に集約され小学生でも直感的に理解できる構造となります。
また、参加者が「ヒーローと一緒に戦う仲間」として位置づけられることにより、子どもたちは「自分もグリーンヒーローズの一員で悪の組織に立ち向かうんだ」という当事者意識を獲得します。
イベントのクライマックスでは、全参加者参加型の大規模な鬼ごっこミッションが展開されました。悪の組織PISTから逃げつつ、グリーンヒーローズの南葛SC選手と協力してミッションをクリアするという設計です。
「悪の組織に捕まりそう!」「選手と一緒に走れた!」という興奮の中で、子どもたちは「環境を守るヒーロー」としての当事者意識をさらに獲得します。
そして最後拾いきれなかったゴミを南葛SC選手がヒーローとして清走し、悪の組織PISTを追い出す場面では会場から「がんばれーー!!」という大声援が巻き起こり、大盛況となりました。
従来の「環境について学びましょう」という受動的な姿勢とは対極にある、能動的な参加体験になったと感じた瞬間でした。
【世界観がもたらした成果】
この世界観設計の効果は、データに明確に現れています。
98.1%が「グリーンヒーローズを応援したい」と回答
87%が「葛飾がより良い街になると思う」と回答
東京海上日動の印象
「地域・社会を大切にしている」(52.8%)
「楽しさを重視している」(24.5%)
南葛SCへの応援意欲
「より応援したい」(41.5%)
「地域密着している」(45.3%)
従来型の「協賛企業リスト」では決して生まれなかった、企業への共感と応援が実現したと考えています。
この設計の本質は、「複雑な社会課題を、子どもでもワクワクする物語に翻訳する」ことです。
脱炭素もGXも「難しいこと」「大人がやること」ではなく、「ヒーローと一緒に悪を倒す冒険」として体験できる。これが多くの共感の輪を広げ、継続的な活動へと繋がると考えています!
清走中の行動変容のきっかけを生む仕掛けは、3段階の設計があります。
【Step1:徹底的な楽しさの追求】
まず、環境活動への「心理的ハードル」を極限まで下げることに注力しています。
従来の環境イベントは「意識の高い人がやるもの」「真面目で堅苦しい」というイメージがありました。しかし清走中は、その正反対の「楽しい」アプローチを取ります。
結果として、98%が「楽しかった」と回答し、参加動機の上位が「楽しそうだったから」となりました。
【Step2:企業取り組みの体感】
楽しさで参加へのハードルを下げた後、遊びの中に学びを自然に組み込む仕組みが用意されています。
各ミッションに組み込まれた「体感型の学び」により、参加者は「教えられた」のではなく、「自分で気づいた」という感覚を得ることができます。
【Step3:日常アクションへの接続】
最も重要なのが、イベント体験を日常生活での行動へつなげる仕掛けです。
アンケートの「これからどんなことをやってみたいですか?」という質問に対して
1.「普段の生活でゴミを減らす・分別する」(69.8%)
2.「街でゴミを見つけたら拾う」(34%)
3.「家族の運転者に『ムダムダガス』を倒すために5秒かけて20km/hまでゆっくり加速することを伝える」(17%)
今回の注目すべき点として、具体的な行動を参加者がイメージできたことだと考えています。「エコドライブをしましょう」ではなく、「5秒かけて20km/hまでゆっくり加速する」という具体的なアクションを伝えることで、家庭での実践可能性を高めています。
清走中の特徴的な成果の一つが、子どもと親の両方に異なる形で作用する「二重効果」です。
【子どもへの効果】
参加者の年齢層分析では
小学1-2年生:17%
小学3-4年生:15%
小学5-6年生:13%
未就学児:7%
合計で52%が12歳以下の子どもという構成です。
また、子どもたちの参加動機は明確です。
「楽しそうだったから」
「友達と参加できるから」
つまり、「環境意識」ではなく「遊びたい」という純粋な動機で参加しています。
しかしイベント体験を通じて、自然と環境問題について学び、「ゴミを拾うのが楽しい」という感覚を獲得しました。その結果、家庭で「ママと一緒にごみを拾おうか♪」という自発的な提案につながっています。
【大人への効果】
一方、親世代(30代:27%、40代:27%)は、子どもとの参加をきっかけに、地域課題への当事者意識を醸成されています。
アンケートの自由記述欄には
「家族みんなでゴミを集めて、なるべくゴミを減らして綺麗な町を作っていこうと思いました」
「いつも歩かない道も歩く事ができて良かった。今日だけではなく、日常でゴミ拾いをする人が増えればいいと思った」
「街のことも知れて、ゴミについても考える良い機会となりました」
といった声が寄せられています。
つまり、子どもは「遊び」から入り、親は「子どもとの体験」から入ることで、それぞれ異なる入り口から環境意識を高め、最終的に家庭全体での行動変容のきっかけを生むことにつながっているのです。

本記事では、2026年1月に葛飾区で開催された「清走中 葛飾編」の事例を通じて、「遊んでいたらGXが進んでいた」という新しい社会課題解決のモデルを紹介しました。
脱炭素・GXは、もはや「意識の高い人がやるもの」ではありません。
清走中が証明したように、「楽しさ」を徹底的に追求することで、無関心層を巻き込み、真の意味での行動変容につながっていきます。
今後この取り組みを継続していくことが重要と考え、葛飾では東京海上日動様×南葛SC様の協定を起点に、グリーンヒーローズコンソーシアムを始動します。葛飾のGXを進め、参画が事業価値にも返る仕組みで、子どもたちの未来と南葛のJリーグ昇格を“街ぐるみ”で後押ししませんか?
株式会社Gab「清走中」に関するお問い合わせ
公式コーポレートサイト:https://corp.seisouchu.com/#form
メール: seisouchu@gab.tokyo
取材協力(主催者):東京海上日動様(濱田様、宇都様、高橋様)・南葛SCの皆様
執筆(企画・運営):株式会社Gab 清走中事業部








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